八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療

叢生

中学生の女の子の八重歯の矯正治療の記録です。

カラーオーリングで楽しく矯正治療をしています。

八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療

八重歯の状態を見ていきましょう。

正面のようす

両側の犬歯(前から数えて3番目)は、いわゆる八重歯の状態です。

下の犬歯も外側に出ています。

上下の犬歯は全く接触しておらず、噛めていません。

上下共に、犬歯から犬歯にかけて、混み合って歯が並んでいます。

下から見たようす

犬歯がかなり外側にあるのがわかります。

外側に飛び出ていている状態は、【唇側転位(しんそくてんい)】と呼ばれています。

前歯も複雑に噛み込んでいます。

虫歯になるリスクも高い状態です。

横から見たようす

歯は、かなり上の方に位置しています。

このように、歯列より上の方(下の歯の場合は歯列より下の方)にあって、咬み合わせの位置に達していない状態を【低位(ていい)】と呼んでいます。

外側に飛び出ている状態と合わせて、【低位唇側転位】している犬歯と表現されます。

八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療の経過

それでは、カラーオーリングを使った八重歯を治す矯正治療を見ていきましょう。

クワッドヘリックス(Quad Helix)の装着

最初に、クワッドヘリックス(Quad Helix)を装着しました。

通称、QHと呼んでいます。

クワッドヘリックス(Quad Helix)の代表的な利用方法としては、【歯列弓の拡大】があります。

【歯列弓の拡大】とは、狭いアーチを拡げるという意味です。

ブラケットの装着

クワッドヘリックス(Quad Helix)の装着後、上の歯にブラケットを装着しました。

クワッドヘリックス(Quad Helix)は歯列の拡大のために使用していますが、同時に個々の歯も並べていきます。

下の歯にもブラケットを装着しました。

歯を動かすためのブラケットは、特殊な歯科用接着剤を使用して接着されています。

矯正治療が終われば、ブラケットを外さなければなりません。

矯正治療中は外れると困ります。

また、矯正治療後は外れないと困ります。

なので、強固に接着されて、なおかつキレイに外せる接着剤を使用します。

もちろん、お口の中に入れるものなので、健康に害がない安全な医療用の接着剤です。

既に、上の歯のアーチは拡がって、歯が並んできています。

下の歯は上の歯の動きに置いていかれていますが、徐々に追いついていきます。

ワイヤーの交換

上の歯列は拡大されt、前歯には歯が並ぶ場所ができました。

一旦、歯列弓(歯の並ぶアーチのこと)を拡大させ、歯を並べます。

その後、再度アーチの形を整えます。

ワイヤーは、歯の動きに合わせて、適宜交換していきます。

最初に装着したワイヤーより硬いタイプのワイヤーを使用しています。

ブラケットには、ワイヤーを通すスロットが設けられていて、ワイヤーはスロットの中に入るようになっています。

スロットに入れられたワイヤーは、外れないようにしなければなりません。

外れないようにするために留めている小さなゴムを【オーリング】もしくは【モジュラー】と呼んでいます。

オーリングには沢山の種類の色があって、その都度選べます。

今回も色を変えました。

かわいくて楽しい矯正治療ですね!

ワイヤーの交換と同時に、顎間ゴムを使い始めました。

奥歯に使っているので、写真では見えにくい場所です。

上の奥歯の外側と、下の奥歯の内側に、顎間ゴムが掛かっています。

下の歯は外側に力がかかり、内側に倒れている奥歯が外側に広げられるという仕組みです。

下の奥歯の裏側には、顎間ゴムを引っ掛けるための小さなボタン(リンガルボタン)を接着しています。

下の側切歯(前から数えて2番目)は、内側に隠れていました。

隠れている歯を引っ張り出すために、パワーチェーンを使用します。

写真では見えませんが、側切歯の裏側にリンガルボタンを接着してあります。

裏側から表側に引っ張り出すために、伸縮性の良いゴムを使って引っ張ります。

ぱっと見、透明なのでわかりにくいです。

右下の側切歯にブラケットを装着

パワーチェーンで引っ張り出してきた右下(ご本人の右側、写真では向かって左側)の側切歯にブラケットを装着しました。

引っ張り出しただけでは、歯の向きは改善されません。

ブラケットを装着し、ワイヤーを通すと、向きが改善されます。

左下の側切歯はまだ引っ張り出せていませんので、引き続きパワーチェーンで引っ張っています。

顎間ゴムも継続して使用しています。

下の奥歯は外側へ、上の奥歯は内側への力がかかります。

顎間ゴムによって、上下のアーチの形を調整して、咬み合わせが合うようにいきます。

左下の側切歯にブラケットを装着

パワーチェーンで引っ張っていた左下の側切歯も外に出すことができました。

左右共にですが、側切歯を出してくることができたのは、前歯に、歯が並ぶゆとりができる程度に下の歯列弓が拡大されたからです。

左下の側切歯にもブラケットを装着して、ワイヤーを通します。

今回は、矯正初期段階で使う柔らかいワイヤーを装着しています。

上の前歯は、スキマを閉じるためにパワーチェーンを使用しています。

パワーチェーンの使い道は色々とありますが、今回は歯と歯を引っ張り合うために使用しています。

毎回、オーリングの色を変えています。

黄緑とピンクの組み合わせも、かわいいですね!

マルチループワイヤーの使用

ある程度。上下の歯が並んできたので、歯並びを整えると共に咬み合わせを調整していきます。

歯列弓の拡大のために使用していたクワッドヘリックス(Quad Helix)は、もう必要ありません。

今回で外しています。

マルチループワイヤーは、個々の歯の向きを三次元的にコントロールすることができます。

顎間ゴムで上下の歯を引き合わせながら、咬み合わせを整えるステージに入ります。

今回は、初めて3色のカラーオーリングを使ってみました。

とってもカラフルで華やかですね!

マルチループワイヤーの調整

マルチループワイヤーと顎間ゴムの組み合わせで、徐々に咬み合わせが整ってきます。

このステージは、非常に地味な調整が続きます。

上下の歯がだんだん合うようになっていく様子を見てみてください。

オーリングも毎回色を変えてますよ。

仕上げのワイヤー

マルチループワイヤーによって、咬み合わせを調整していきました。

ほぼ、じょうげんお位置関係が決まってきたので、シンプルな形のワイヤーに交換しています。

ワイヤーの形はシンプルですが、今までのワイヤーの中では最も硬いワイヤーです。

大幅な歯の動きは今後はありません。

微妙な歯のズレや、上下の位置関係を修正して、矯正治療を終了します。

オーリングは、クリスマスカラーやハロウィンカラーもあります。

色々な組み合わせができて、楽しいですね!

八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療が完了

細かい調整を繰り返して、咬み合わせも安定してきたところで、全ての矯正装置を外しました。

八重歯だった面影もないほど、キレイな歯並びになりましたね。

保定装置(リテーナー)の装着

矯正治療後は、保定装置(リテーナー)を使用します。

キレイになった歯列をキープするための、取り外しのできる装置です。

矯正治療後、1年くらいは日中も夜間も使っていただきます。

1年位経って、咬み合わせや歯並びの安定を見届けてから、夜間だけ(就寝時)の使用とします。

八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療 まとめ

以上、八重歯の矯正治療の記録でした。

上下の犬歯(八重歯)は、全く噛み合っていませんでした。

おそらく犬歯では、今まで一度も食べ物は噛めたことはなかったでしょう。

矯正治療は見た目をキレイにすることはもちろん、機能的な回復も大切な目的の一つです。

治療中は、カラーオーリングで楽しく矯正をしていただきました。

カラーオーリングで楽しみながら、矯正ライフを送るのもオススメですよ。

八重歯の女の子カラーオーリング矯正治療の経過の様子は、YouTubeでもご覧いただけます。

八重歯が正しく並んでいく様子がよくわかりますよ↓

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